第241回「弾手の会@表参道&ミッドタウン」(その4) [2008.9.30]

 表参道カワイ・ピアノサロンでの「弾手の会」。初めてお会いする皆さんと一緒にお互いの演奏を楽しみながら、夢のような2時間があっという間に流れていきました。
 「ではこれから、ミッドタウンに移動します〜!」
 引き続き場所を変えて、皆さんとの食事会です。

 地下鉄を乗り継ぎ六本木へ。駅からそのまま地下通路を通って東京ミッドタウンのBFにつながっています。地下の広場に丸くて大きな石のオブジェが見えてきました。反対側に回ると大きいくぼみ。と、白と黒さんがそのくぼみに頭を突っ込んで「あ〜〜」って声を出してます。
 「ほら、この中、声が反響してますよ〜〜♪」

 そのオブジェのすぐ前に目的のレストランはありました。中島さんの引率で予約席へ。
 「an弾手さん、そこ、真ん中に掛けてください!」
 って皆さんに勧められ、お言葉に甘えて着席します。向かい側に中島さん、こあらさん、白と黒さん。私の左右に清水さん、森宅さん、坂井さん。乾杯の後は気さくな店の雰囲気とも相まって、ワイワイと和やかな歓談となりました。
 若い頃、知り合いのバンドのベースがドタキャンし、急に頼まれて生まれて初めて手にするエレキベースを1時間の緊急特訓でそのままステージに立って演奏した話とか、フォークソング世代で当時ギターを弾いていた話とか、私はもちろん、皆さん同士もお互いに初めて聞くような体験談も飛び交っています。

 そのうち、清水さんが一冊の本を取り出しました。見ると、私のドレミ楽譜の本。
 「ここに、サインしてもらえますか?」
 え〜っ、サインですかぁ!? サインと言えば、去年このコラムの200回記念でメッセージを頂いた方へのお礼でサイン入りの新刊をお送りして以来?
 「えーっと、どんなサイン書いてたかなぁ。急に言われてちゃんと書けるかなぁ。」
 あの時は何度も練習して書いたんですが、それ以来、サインなんてしてないし。
 「はい、ペンはこれで!」
 って白と黒さんがサイン用のペンを取り出します。
 指先で空中に何度か試し書きをやってみて、あとは一発勝負!ぶっつけ本番!
 何とか本を汚さずに書かせていただく事ができました。

 「じゃ、こちらにも書いてくださいね〜」
 白と黒さんが色紙を取り出します。
 実はこの色紙、さっき表参道カワイでのピアノ弾きっこ大会の時、白と黒さんが皆さんに寄せ書き用として回してくれていたもの。二つ折りの左ページに皆さんのメッセージとお名前が書かれています。
で、空いている右ページに私のサインを、とのこと。
 「後で今日のCDと一緒に、an弾手さんにお送りしますね〜」
 わっ、それはうれしいプレゼントですね!
 こちらも一発勝負で何とか書かせていただきました。

 さてさて楽しい時間はすぐに過ぎるもの。歓談しているうちにあっと言う間に六本木の夜も更けてお開きの時間が迫っています。オブジェの広場で皆さんとお別れのご挨拶。お一人ずつ握手を交わして再会を約束しながらお別れとなりました。

 バーチャルの出会いからリアルの世界へ。そしてまた東京を後にして、いま私は熊本でこのコラムを書いています。でも一度お会いして楽しいひと時を共有させていただいた時間は、それまでの本やネットだけのつながりとは違う思いを確実に刻んでくれました。
 弾手の会の皆さま、貴重な出会いと楽しい時間をありがとうございました。

 今回、私の上京に合わせてこんな楽しい企画を立てていただいた弾手の会幹事の中島さん。会場探しから当日の楽しい趣向までチエと汗を絞っていただいた白と黒さんと旦那様。事前の会場の下見にも足を運んで下打合せをしていただいたこあらさん。こあらさんは私の当日のmixi日記(私が朝から傘を持たずにホテルを出てしまった!)を見て私のための傘まで用意して来てくださいました。日頃めったにサインなど書くことのないan弾手にそのチャンスを与えてくださった清水さん。私の演奏を聴いて「自分の大好きな想い出の曲でした」と言っていただいた森宅さんは、ご遠方のお住まいにもかかわらず夜更けの食事会の途中までお付き合いいただきました。そして、食事会のあと、私の宿泊先・六本木駅の出口方面まで長い地下道をずっと話しながら二人で歩いていただいた坂井さん。
 皆さまのおかげで、素晴らしい思い出が出来ました。ありがとうございました!

 そして、いま私の目の前にその思い出のひとつの形があります。白と黒さんから送っていただいた当日のライブ録音CDと皆さんの寄せ書き色紙と写真です。CDは、改めて聴いてみて自分の演奏に冷や汗ですが、何度も聴くうちにいくつかの気付きもありました。色紙は皆さんの温かいメッセージが詰まっていて、見るたびに元気が出てきます。an弾手の宝物にします。本当にありがとうございました!
 (画像を見る→皆さんの寄せ書き色紙とCD:自宅のピアノの上にて)

(続く→随時更新)

an弾手(andante)

■Q&Aコーナーのご質問を募集しています。
 随時、このコラムの中で取り上げてみようと思います。このコラムはコード奏者超初心者から中級の入口位の方を想定していますので、その範囲ならどんな内容でも結構です。メールお待ちしています!
piano-roman@kumamoto-bunkanokaze.com

ちょっと、ひと言。
●お知らせ●人前素人演奏を一緒に楽しめる仲間募集!!

 前々回のこのコーナーでもお知らせしましたが、東京「弾手の会」からの仲間募集のご案内です。

 このコラムでご紹介しています「弾手の会」では、ただいま広く仲間を募集されています。ご興味がおありの方は「弾手の会」世話役の中島さんまでお問い合わせ下さい。
 以下、中島さんから頂いたメールをそのままご紹介します。

 an弾手様

 こんにちは、「弾手の会」の中島です。
 今回は本当にan弾手様の演奏を聴けるなど、思い出いっぱいの楽しい時間をありがとうございました。

 ところで、ふと思いついたのですが、ピアノ奮戦記に今回の「弾手の会」集まりを近々ご紹介いただく時に、『ピアノ等の人前演奏を楽しむ仲間募集!!』ということで呼びかけをしていただければ、と考えてしまいました。

 今は私を含めて9人で、ある意味ではちょうどよい人数かもしれませんが、1つの輪が盛り上がってきたところですので、この辺で特に、私のような初心者がもう少しメンバーになってくれたら嬉しく思いながら、人前素人演奏を一緒に楽しめる方を募集!!ということで、コラムにお書き添えくだされば本当に助かります。
 (赤坂といえども会場のカーサ・クラシカは敷居の高くない気軽に素人が集まれるライブハウスです、ということを強調いただいて)。
 ほんとに簡単な呼びかけで充分かと思います。

 ●連絡先は以前と同じように、私の勤務会社でよろしいかと思います。
 中島富士夫
 千葉市在住 年齢50代
 某外資系証券会社決済部門勤務
 直通TEL 03-3512-7810
 勤務先メールアドレス
 fujio.nakajima@macquarie.com

 ということで、聞くところによると弾手の会のメンバーは現在男性5人女性4人、下は20代から上は60代まで平均年齢40代から50代位?(←これは私an弾手の勝手な推測ですが)。楽器はピアノだけでなくウクレレや民族楽器などを持参される方もいらっしゃるようです。演奏の上手下手は関係ありません。皆で、いま出来る範囲でピアノや音楽を楽しみながら情報交換をしようという会だと思います。特に決まりごともなく「参加したい!」と言えば楽器を始めたばかりの(これから始めるつもりの?)初心者の方もすぐに仲間になれる気軽な集まりのようですので、どうぞお気軽に上記の中島さんまでお問い合わせ下さい。

 
−an 弾手−


第242回「ほら、いまがチャンスですよ!」 [2008.10.7]

 最近(と言ってもここ1年くらい)行き始めたライブの店。その日は特に予定も無く、仕事帰りにふらっと寄ってみました。
 「あら、いらっしゃい!」
 スタッフの女性が迎えてくれます。お客さんはステージ前のテーブル席に数名、手前のカウンターに1人。大きなライブが入っているときは入口までお客さんが溢れてしまうこの店も、今日はガランとしています。今日の演奏は北九州からの女性ヴォーカリスト。伴奏は私もすっかり顔なじみの野本秀一さん。野本さんは北九州を拠点に演奏活動をしているプロのジャズピアニストです。
 私はカウンターの端に掛けてノンアルコール(!)を1杯注文。カウンターの先客は別のライブの店でも何回か見かけたことのある顔見知りの女性。
 「あら、またお会いしましたね。」
 と軽く挨拶しながらグラスを傾けます。

 やがて演奏が始まりました。いつもながら小気味良い野本さんのピアノに乗ってしっとりした女性ヴォーカルが流れます。私はジャズのスタンダードは超有名なもの以外はあまり知らないので曲名は分かりませんが、私の好きな雰囲気の曲が続きます。
 しばらく演奏が続いてワンステージ終り。野本さんがピアノから立ってカウンターにやって来ました。先客の女性、野本さん、そして私がカウンターに並びます。
 と、突然、女性スタッフが言い出しました。
 「ねえ、an弾手さんのピアノ聴きたい〜!」
 「えーっ!こんな素敵な演奏の後に、ですか?」と私。
 するとカウンターの女性も
 「そうそう、私も聴いてみたいです。」
 さらにダメ押しで野本さん。
 「私もan弾手さんの本、読ませてもらいましたよ。人前ピアノでしょ、人前ピアノ!
 それに… ほら、いまがチャンスですよ、チャンス!」
 (いや、あの…。チャンスって言われても…。何のチャンスなんだぁ?)

 そう言えばこの店ではまだ弾いた事なかったっけ。野本さんには別の所で何回か恥ずかしい演奏を聴かれたことはありますが、この店のスタッフと、もちろんカウンターの女性も私のピアノは初めてか。
 「じゃ、ちょっと。」
 と言って立ち上がり、ピアノ近くの席でお客さんと話しているさっきの女性ヴォーカリストに軽く会釈してピアノの前に掛けます。

 まずはいつものように、しばらくコード進行を回しながらタラタラと即興弾き。おー、このピアノいい音だ!ピアノマイクが入ってるせいもあるのかもしれませんが、実によく音が伸びて気持ちのいいこと!そのまま気分よく3曲ほど弾いてしまいました。ま、いつもながらのあちこち間違いは、ごめんなさい!

 席に帰ると、あれ、野本さんがいない。聴くに耐えなくてどっか行っちゃったかな?
 それとも…。気を利かせてくれた?
 「ごめんなさい、こんな演奏で。」
 そう言いながら女性の隣に掛けます。
 「プロは何て言ってました?」
 「あ、野本さんですね。うん、なかなかセンスある、って言われてましたよ。」
 (センス、ねえ。微妙な表現だなあ。)
 で、彼女の感想はどうなんだろ?
 「いいなあ、ピアノ。」
 (いいなあ、って。こちらも微妙な表現だ。)

 で、この「チャンス!?」 果たしてどうなったのか?

 ………

 …その日もまた、何事もなく平和な時間だけが過ぎて行ったのでありました〜。

(続く→随時更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。

 昨日(10月6日)、熊本市が隣りの冨合町と合併しました。これで熊本市の人口は677,565人(2005年国勢調査データ)だそうです。熊本市は2010年3月までの合併特例法下での政令指定都市の要件、人口70万人以上を目指しており、引き続き隣接の益城、城南、植木町との合併を協議しています。
 ま、各地元に賛成、反対それぞれの意見があってここでどうこう言うのは差し控えますが、熊本市の地理的条件からして、30年〜50年のスパンで考えればここで熊本市が政令市になっておくのとならないのでは周辺の町にとっても決定的な違いが出てきそうな気がするのですが、どうなんでしょうね。
 あれ、もちょっと軽くニュースネタを、と思ったんですが、堅苦しい話になっちゃいました!
 ごめんなさい。

 
−an 弾手−


第243回「イメージを変えて弾くとイメージに近づく?という不思議」 [2008.10.21]

 自分の演奏を録音して聴いてみる。その大切さを改めて感じてます。

 それは充分わかっているつもりでした。自分の本にも「私の体験的練習法10ヶ条」のひとつとして《自分の演奏を録音して聴いてみる》って書いてますが。でも演奏の度にいちいち録音する、っていうのも確かに面倒で日頃はつい怠ってしまいます。

 で、8月末に上京したときに東京の「弾手の会」のみなさんが集まっていただいたオフ会。そこでの演奏を会員の白と黒さんが録音してCDに焼いて送って下さいました。久し振りに自分のピアノの録音を聴いた時の衝撃!いえ、悪い意味で、です。
 「なんじゃ、これ!」
 弾きながら自分が感じていた演奏イメージと、客観的に聴いた録音の演奏がこれほど違うとは。以前、自分の演奏を録音して確認していた頃は「へえ、これが自分の演奏か。意外と聴けなくもないんじゃ?」と自分なりに思ったこともありましたが、今回はかなり悲惨でした。
 しばらく録音レッスンを怠っているうちに感覚がずれていたのかなぁ。

 という訳で、さっそく録音レッスンを再開しました。
 簡単な録音・再生法として、まずは電子ピアノの録音機能を使ってみました。録音ボタンを押して演奏し、その後プチッと再生ボタンを押せばすぐに再生してくれます。微妙な音の表情などは生ピアノに及びませんが、とりあえず大まかな強弱、テンポ、間の取り方、などはこれで充分チェックできるはずです。 

 意識した一番の課題は、自分で弾きながら感じている(聴こえている)演奏イメージと、はたから聴いている客観的な演奏イメージとの差を少しでも埋めることです。この差が小さくなれば、弾きながらリアルタイムで自分の演奏をコントロールできるはず、と考えました。
 ベテランの人は、意識しなくてもこの差が非常に小さいのかもしれません。しかし、その境地に遠い自分としては、弾きながら聴こえている演奏イメージを、「自分にこう聴こえている時は、客観的にはこう聴こえているはず。」という風に翻訳しながら弾いてみる事にしました。

 まずテンポ。弾きながら頭の中で描いているイメージ通りに弾いてみると、走っているところ、間延びしているところがいたるところに。自分で良かれと思ってわざとテンポを揺らしてみたところが、録音を聴いてみるとなんとも悲惨なたどたどしい演奏にしか聴こえません。自分では余裕たっぷりに弾いているつもりが指が回ってないように聴こえるし、きちんと音を延ばしているつもりのところが、聴いてみるとちっとも伸びてなくて非常にせっかちで薄っぺらな演奏に聴こえます。

 次に強弱。ここで盛り上げて、と思ってフォルテで悦に入っていても録音を聴いてみるとなんとも独りよがりの強打でこっけいに聴こえたり、感情を込めて弾いたつもりが平板で抑揚の無い演奏になっていたり。

 何度も録音・再生を繰り返して聴いてみると(実際は実につらい作業ですが)、自分の意識と客観的な聴こえ方の違いのクセが少し分かってきました。あ、ここは自分ではいい気分で弾いてるけど、客観的にはこんな風に聴こえてるんだ、と。
 そこで、翻訳作業。
 弾いている時の自分では違和感を感じるけど、ここは意識してわざとこれくらい多めに伸ばすと実際はちょうどいいくらいに聴こえる、とか、ここは自分では単調で味気なく感じるけど変に色気を出さずに正直に一定のテンポで弾いた方が客観的にはかえって堂々と上手に聴こえる、などと、いくつかの翻訳ポイントを見つけて意識するようにしてみました。

 録音(演奏)・再生を繰り返しながらこの修正作業を続けると、少しずつですが自分のイメージする演奏に近づけるような気がしてきました。
 ただ、弾いているときはなんとも違和感があります。
 「ここ、こんなに伸ばして大丈夫なの?」
 って思っても、録音を聴いてみるとまだ伸ばし方が足りなくて、イメージ通りにするにはもっと伸ばさないといけなかったり。
 つまり、自分のイメージを描きながら、弾いている自分の耳にはあえてそのイメージと違うように翻訳しながら弾くと、客観的には自分のイメージに近い演奏になっている、という、不思議。
 別の言い方をすると、弾いている自分を自分の外から見て(聴いて)いるもう一人の翻訳者の自分がいる、という感覚かなぁ。

 何も考えずに自分の感情に浸って弾いている方がずっと気分はいいのですが、もうひとつの醒めた目も必要なんでしょうね。

 いつの日か、自分の内と外との音楽が一致する幸せな時が来るのを夢見て…。今は修行です。

(続く→随時更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。

 早いもので10月も残すところあと10日。
 今日は秋の話題でも書いてみようかなぁ、と考えたんですが。どっこいこの暑さ!秋の風情なんて身の周りにないなあ。服は真夏と同じだし、車もクーラーになってないと乗れたものじゃないし。
 あ、そうそう、ひとつありました。今朝まだ薄暗い時間に寒くて目が覚めたんだった。真夏と同じ薄い布団を1枚掛けて寝てますが、寒くてしっかりかぶり直してしまいました。なんだか喉も痛いし…。
 風のオト、ならぬ風邪のノドで秋の訪れを感じる、なんて風情のないことにならないように注意しなくっちゃ、ですね。

 
−an 弾手−


第244回「これもセッション?」 [2008.11.4]

 日曜日の午後。一週間のバタバタした時間をとりあえず忘れてピアノの蓋を開ける。

 …鍵盤をポロン、って鳴らすと、久し振りの生ピアノの音が部屋に響いてフーッと気持ちが安らぎます。こんな時は「客観的にどう聴こえるか?」なんてムズカシイことは考えずに気分にまかせるのが一番です。気分にまかせてっとなると、曲を弾くより例のごとくコード進行で即興の出たとこフレーズをタラタラ〜♪って流すのが、これまた一番ですね。

 という訳で、この前の日曜日もタラタラ弾きのひと時を楽しんでおりました。すると、奥の部屋から足音が。はい、我が家の長老、我が母の登場です。今年90歳になりました。一応健康ですが足腰はさすがに弱って腰の持病もあり施設に通う毎日。でも日曜日は自宅にいるんです。そして、ピアノの音が聞こえるとよく部屋に出てきます。母が出てきたらタラタラ弾きはそこそこにして母が知っていそうな昔の歌を弾くことにしています。母は最近の事(1分前の事!)はすぐ忘れますが、昔の歌はよく覚えていて、私のピアノに合わせて声を張り上げて歌います。まあ、びっくりするくらい、色んな歌の歌詞を2番、3番〜まで覚えています。

 これが始まると、私は「日本の抒情歌」とか「愛唱名歌」とか、昔の流行歌などが載っている「歌伴のすべて」とかいう本を引っ張り出して、片っ端から弾いていきます。母は、それに合わせて気持ち良さそうに歌ってくれます。
 1曲終わる毎に「こん歌は私が娘の頃に流行りよったたい」とか「五高の学生さんがよう歌いよんなった」とか、♪赤い靴はいてた女の子 異人さんにつれられて行っちゃった〜を歌っては「昔は外国に出て行ったら帰って来れんかったったいね」とか、時代背景の解説(?)コメントが入ったりします。
 私が次は何を弾こうかと思案していると「ほら、♪み〜かんのは〜なが〜 さ〜いて〜いる〜 とかあったでしょうが」などどリクエストが来ます。

 童謡や唱歌は短いので2〜3番まで歌ってもすぐ終わってしまいますよね。そこで例えば2番までいったら少し間奏らしきものを即興で入れてみます。間奏、といっても単にその曲のコード進行とリズムで出たとこフレーズを弾いてみるだけなんですが、その間、母も歌うのをやめて待っています。そして次のメロディー部に入るとちゃんと次の歌詞から歌い始めます。別に打ち合わせしている訳じゃないんですが、これもごく単純な「セッション」って言えるのかな?
 普段は腰が痛くて辛そうにしている母の顔が、そんな時は生き生きしているのが救いです。

 ピアノの楽しみ方って、色々あるなあと思います。何も気にせずタラタラフレーズの鼻歌ピアノを弾き流すのもいいし、人前ピアノでドキドキするのもいいし、夜の街ピアノで素敵な出会い(?)を夢見るのもいいし、そしてこんなお年寄りと阿吽のセッション(?)を楽しむのもいいし。

 そんな時は「ピアノの練習」とか「こう弾かなくては」とかいうんじゃなくて、ピアノという楽器を自分の気持ちの一部として楽しんでいる、っていう感じかな。ヘタなのは分かってるし、あちこち間違えてるのも分かってるけど、とりあえず今はこれで楽しんでるんだから〜という開き直りピアノ(笑)もまた、いいじゃないですか。

 で、またある時はレッスンだと割り切って自分の演奏を醒めた目でチェックすることも必要ではありますが。しっかり「録音」しながら冷や汗タラタラで、ね(汗)。

(続く→随時更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。

 休日の午後、我が家の狭い庭に出てみました。まだ人の背丈にも満たない小さなハナミズキの木。ついこの前まで緑色だった葉が紅く色付いています。その横にサルスベリ。こちらもまだまだ腰の丈ほどの小さな木ですが、枝の先にはたくさんの黒い実が。身体は小さいながらもみんなしっかりと季節を生きているんだなあ。
 庭のすぐ向こうは隣の畑。秋の収穫の後、まだ何も植えられていない土の原が一面に広がっています。空にはスズメの声。今年はここでどんな作物が冬を越すのか、楽しみです。

 
−an 弾手−


第245回「アナ鼻ピアノ(その36)簡単にジャジーな響きを作る」 [2008.11.19]

 さて、久し振りの「アナ鼻ピアノ」です。前回は今年2月19日の第215回でしたから9ヶ月振りですね。(まだやってたの?←陰の声)はい、時々思い出したようにやります(笑)
 今回は簡単に弾けてちょっとジャジーな響きになる超簡単テクのご紹介です。
 但し、使えるのは基本的に構成音が白鍵だけのコードの時です。

 それでは、まずコードCの第1転回形を右手の指3本でジャーンと押さえてみましょう。
ミ→親指、ソ→人差し指、ド→小指です。


 それが出来たら、今度は中指でラを加えて4本指で押さえてみましょう。


 急にジャジーな音になったと思いませんか?
 この中指のラは何でしょうか。
 はい、ソが5度でその白鍵ひとつ右ですから6度の音ですね。また、考えようによっては13th(サーティス)という、ジャズでよく使われるテンションと解釈することもできます。
 13thなどと言われると急に難しそうになりますが、ここではそんな難しい理屈はとりあえず置いといて、簡単なミ、ソ、ドの和音にちょっと中指を足してミ、ソ、ラ、ドにするだけです。

 そしてこの弾き方の超簡単テクたるゆえんは、その押さえ方のパターン。図−2をもう一度見てください。親指の右に白鍵ひとつ空けて人差し指、隣に中指、また1つ空けて小指、のパターンになっています。指でこの形を作ったらこれを崩さず、そのまま鍵盤上を平行移動しながらどこでも弾いてみてください。どこを弾いてもそれなりにオシャレな響きがするでしょ。

 ではこの弾き方でKey=C(ハ長調)の曲のメロディーを何か弾いてみましょう。メロディーラインが常に小指にくるようにします。指は、棒を横に渡して固めているとイメージしてください。指の形を固めてさえいれば何も考えずに小指をメロディーにもってくるだけで、あっという間にジャジーな演奏の出来上がりです。この時左手はルートを弾くか、いつもの左手パターンを弾くか、あるいは右手の親指の左側に常に白鍵ひとつだけ空けて(つまり右手小指のメロディーの1オクターブ下を)左手で弾いていく方法もあります。

 但し、この奏法はあまり延々と続けるとしつこいので、所々ポイント的に使う方が効果的です。
 何も考えずに指の形さえこれにしてやれば勝手にオシャレな響きになるので、初見でのリアルタイムアレンジ演奏の時などに便利です。エンディングの最後にチャラン〜♪って鳴らす音も、ミソドでは単純すぎる場合にこのパターンで「ラ」を加えてやるだけで、ぐっと大人っぽくなりますよ。

(続く→随時更新)

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 最近、人の名前が思い出せないことがよくあります。よく知っている人なのに名前が出てこない。でもそれはいい方で、顔は知っているのにどこの誰だったか思い出せないこともあって冷や汗ものです。
 ところが最近、もっと怖いことが。先日、知っている人に会ったら「あ、この前はありがとうございました!」って挨拶されて…。何のお礼なのか全く思い出せない! 更に更に!全く見ず知らず(のはず?)の人から出会い頭にニッコリ挨拶されて。ん?誰?あの人…(こんな時はとりあえず軽く会釈だけはしてお茶を濁す)
 もしかして、もう1人の自分が自分の知らないところでもうひとつの行動をしてるんじゃないか!?な〜んて、SFじみた心配をしている、今日この頃です。

 
−an 弾手−


第246回「差し迫ったスケジュール」 [2008.12.9]

 今年もいつの間にか12月になってしまいましたね〜。上京して「弾手の会」の皆さんとお会いしたのはまだ暑い8月でしたのに、あっという間です。

 このところ気持ちばかり焦ってゆっくりピアノを楽しむ余裕が無いan弾手ですが、12月最初の日曜日、一日中部屋にこもってゴソゴソとやっておりました。さて、何をしていたのか?というと…。

 実は、次の本の追い込みに入っています。いやいや、まだ追い込みまで行ってないなぁ。時間だけはどんどん過ぎていくのですが。
 「お父さんのための〜」シリーズ第4弾、とでも言いますか、「お父さんのためのピアノ曲集〜コードで弾く憧れの洋楽スタンダード」の原稿書きに追われています。本当は今年の秋には出る予定だったんですが、洋楽の著作権のことを私が良く知らずに選曲を進めていたところ、出版社からストップがかかって再調査になってしまいました。(この辺の事は、一度ご報告済みだったかな?)
 そんなこんなで段取りが少しズレたら今度は私が作業する時間が無くなって、大幅に予定が遅れてしまった、というわけです。

 で、この前の日曜日。一日部屋にこもって、やっと掲載予定曲のリードシートとアレンジ譜がとりあえず出来ました。まだこれから見直しをしたり、いくつかの曲にはイントロ、エンディングを付けたりする作業が残っていますが。
 単にカッコいいアレンジにすればいい訳でもなく、コード奏法初心者の方が奏法に慣れて頂くための弾き易い曲も必要だし、少し慣れてきたら今度はそれなりにカッコいいサウンドや弾き映えも必要だし、そんなこんなのバランスを考えながら曲の順番や難易度に合わせたアレンジを工夫するのも、なかなか難しい所です。

 12月、あと数回の休日を使って楽譜原稿を仕上げ、年末年始の休みに前後の文字原稿を仕上げ、正月明けの早い時期に一通りの原稿を出版社に送る、というのが自分に課した差し迫ったスケジュールなのですが、果たしてどうなりますか。
 それに、洋楽は年が変わる度に著作権の管轄が変わるものがあるらしく、年明けに再調査して最悪出版不可になる曲もありうるらしい。そうしたら曲の差し替え、ということもあるらしい。
ま、その時はその時また考えましょう。

 「次は洋楽の曲集をぜひ出してください。私、必ず買いますから。」
 というメールを頂いている読者の方もいらっしゃいます。すみません、随分お待たせして。いま頑張ってますから!せっかくなので楽しく弾けながらコード奏法の教本としてもしっかり役に立つ本になるよう、最後まで工夫を重ねるつもりです。
 どうか、楽しみにしながらもう少し待って頂ければうれしいです。

(続く→随時更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。

 忘年会シーズンですね。皆様、もういくつありました?そしてこれからのご予定は?
 私は、というと、先週2つ、今週3つ、来週も3つ、再来週も…、という訳で、飲まない(飲めない!)夜のお集まりが続きそうです。
 東京の「弾手の会」の皆様も、今週末には贅沢なフルコンサートピアノを囲んでのピアノ遊び&忘年会をなさるようですね。東京・表参道はちょっと遠くて私は行けそうにありませんが、きっと盛り上がられることでしょうね。また後日談でも楽しみにしています。

 
−an 弾手−


第247回「かけがえのないプレゼント」 [2008.12.24]

クリスマスがやってきました。(この原稿はイヴ・イヴの23日に書いています。)
今日は(も?)某ホテルでの忘年会。あとしばらくしたら出掛けないといけません。
先日、その忘年会を主催する喫茶店のママに会ったら
「そう言えば、今度の忘年会、ピアノ弾く?」
って聞かれてしまいました。
「今のところ誰も弾く予定無いけど、とりあえず会場にピアノあるから。」
「じゃ、開会前のウェルカムピアノくらいでよければ…。」
って訳で、皆さんが会場に入られる時間帯に20分ほど弾かせてもらう事になりました。手持ちネタを数曲と、その間にいくつかのKeyでコード進行のナンチャッテ即興を挟んでいけば何とかなるかな。この原稿を書いたら出掛ける前に少し指慣らししておかねば…。

 そう言えば今年もいろんな事がありました。年末という事で今回は少し回顧してみることにしましょう。

 ここ4年間毎年1冊ずつ出していた本は、今年は予定がずれて出せずじまい。5冊目は来年に持ち越しになってしまいました。

 今年2月にan弾手の本とコラム読者の方数名が東京・赤坂のライブハウスに集まられてスタートしたピアノの会は、その後「弾手の会」という名前を付けていただくとともに会員も増え、思わぬ展開になっています。8月の上京時には私も遂に会の皆様と楽しいピアノ会とお食事会をご一緒させていただく機会に恵まれました。先日はカワイ表参道のスタジオで「弾手の会〜ビックリ忘年会」が開かれ、ピアノだけでなくスラッキーギター、カンテレ、ライアー等の弦楽器のゲストも加わって3時間に渡る演奏大会を楽しまれたようです。その模様はCD2枚に編集されて皆様の寄せ書き入りクリスマスカードとともに私の元へも送っていただきました。私にとってはとても嬉しいクリスマスプレゼントになりました。

 そして、この「an弾手のピアノ奮戦記」も、毎週更新はなかなかかないませんが2002年8月のスタート以来6年余に渡って今回で247回を数える事が出来ました。ありがとうございます。いつも思うことですが、これも偏にこんな素人おじさんの気まぐれな文章を読んでいただく方がいらっしゃるからこそ。皆様からのメールや書き込みメッセージがどんなに励みになっているか知れません。
 今年の感謝を込めて、ここにそのいくつかをご紹介しましょう。

 もう1年前になりますが、突然from Hawaiのメールが。ハワイ在住の女性の方から、「4冊目の出版おめでとうございます。」というメールをいただきました。

 2月の清和物産館フランス料理の会でのan弾手の前座演奏の時は、コラムを読んでお二人の女性が駆けつけて下さいました。

 定年を前に音楽に興味を持たれたという男性からは「アナ鼻ピアノの愛好者です」というメッセージをいただきました。

 「40歳からのピアノ入門」を読んで励まされたという「30代最後」の方。コード奏法に挑戦され、2年半学校にも通って、今ではデパートでピアノを弾く仕事につかれているそうです。

 バンド歴2年弱でピアノにあこがれコードの教則本を買うも挫折。その後「40歳からのピアノ入門」に出会ってまた希望を持つ事ができた、という31歳の男性からは「これからの人生が楽しくなりそう」というメッセージをいただきました。

 ご主人のバンドに入れてもらったのはいいがコードが化学式と同じに見えて分からない。その後「お父さんのためのピアノ教室」に出会ってご購入。それで練習したらピアノが弾ける人っぽくなって、今では自分で酔いしれながら弾いています、というお便りは愛知県の女性から。

 定年後にピアノ教室に通い始めたという仙台の67歳の男性は私の「お父さんのためのピアノ曲集〜フォークソング」から左手の弾き方のご質問を。

 長野県蓼科高原の「ペンションひまじ」でオーナーの黒田さんから私の本とコード奏法を紹介された今年古希の男性はその後どんどん上達されて「弾ける快感ですっかりとりこ」になり、「教えていただいたおかげで人生が変わったような気がする」といううれしいお言葉をいただきました。

 図書館で「40歳からのピアノ入門」を読まれたのがきっかけで「お父さんのためのピアノ教室」も購入されたお母さんは、娘さんの卒園式でピアノを弾くのを夢見て目下ご準備中。

 香川県の73歳の男性はこのコラムを見ながらキーボードで練習中。読み終わるまでにこのコラムが終了して無くなるのではないかと心配です、とコメントをいただきました。

 大阪の82歳になられる男性は、毎月ピアノレッスン報告をメールで送ってくださいます。

 山形県の歯科医の先生はふとしたことからこのコラムに出会い、「お父さんのためのピアノ教室」もご購入。自分がやってきたこととまさに同じで元気が出ました、というメッセージをいただきました。編曲やカラオケの打ち込みなどをなさっているとのこと、教えていただいたサイトの演奏を聴かせていただいたら、びっくりするような本格的なものでした(これはプロ級!)。私にはこれからも「ピアノ伝道師」としてご活躍を、という励ましをいただきました。

 今年1年間、他にもご紹介しきれないたくさんのメッセージやご質問、励ましのお言葉をいただいています(ここにご紹介できなかった方、ごめんなさい)。皆様、本当にありがとうございます。温かいお言葉やそれぞれにピアノを楽しんでおられるご様子がうかがえるお便りの一つひとつが、原稿書きについくじけそうになるan弾手をいつも支えていただいている「かけがえのないプレゼント」です。そして、お便りはいただかなくても、今この瞬間に日本の、あるいは世界のどこかでこのコラムを読んでいただいているあなた様に感謝申し上げます。これからも焦らず怠らず、楽しみながら皆様とのピアノの輪が広がっていく事を願っています。

 今年1年間、ありがとうございました。2009年が皆様にとって素晴らしい年になりますように!

(続く→随時更新)

an弾手(andante)

■Q&Aコーナーのご質問を募集しています。
 随時、このコラムの中で取り上げてみようと思います。このコラムはコード奏者超初心者から中級の入口位の方を想定していますので、その範囲ならどんな内容でも結構です。メールお待ちしています!
piano-roman@kumamoto-bunkanokaze.com

ちょっと、ひと言。

 今、忘年会の話を書こうとして、確か前回の「ちょっと、ひと言」も忘年会ネタだったことを思い出しました。ダブってしまいますが、それだけ続いている、ってことか(汗)。
 今週も昨日、今日、明日と続きます。そして、今度の日曜日と月曜日も!少しは夜の街の経済に貢献出来てるんでしょうかね。
 経済といえば世界中が大変な状態のまま年を越しそうですね。先日、日銀熊本支店長の卓話を聞かせていただきましたが、まだまだしばらくは経済指標の下降は続きそうです。こんな時こそもう一度しっかり足元を見つめていきたいと思います。
 何だか、今年最後のひと言が暗い話ですみません。今日はクリスマス・イヴ。サンタさんの素敵なプレゼントを期待しながら、まずは自分から心のプレゼントを広げなければ、と思う年の瀬です。

 
−an 弾手−


第248回「30分コード奏法講座」 [2009.1.13]

 行きつけのライブの店。
 中に入ると、その日は演奏が無いらしくガランとしています。お客さんはカウンターに男性客が1人だけ。両側の椅子に麗しい女性が2人。普段はカウンターの中にいる店の女性スタッフ2人が、今日は暇なので1人のお客さんを挟んで談笑中のようです。
 「あ、すみません、ハーレム状態のところを邪魔して。」
 と言いながら私も手前の女性の横に掛けます。
 「あら、いらっしゃい!今日はヒマなのよ〜。」
 そう言いながら奥の女性スタッフが椅子を立ってカウンターの中に入ります。
 そうしたら、今度は女性1人の両側を男2人が囲む配置?
 「ほら、あなたナニそこで両手にイケメンしてるのよ!こっちに来て仕事、仕事!」
 「いやいや、これって立派な仕事でしょ!お客さん喜んでるし〜」
 なんて、馬鹿なことを言い合いながら、飲めない私はジンジャエールを一杯。

 すみません、正月早々変な話で。
 えっと、今日のコラムのテーマは何だっけ。あ、30分コード奏法講座でした。

 で、初対面の男性同士、女性スタッフがそれぞれに紹介してくれました。その人はゴスペルを習ってるらしい。私のことは女性スタッフが店にあった私の講談社の本を取り出し
 「ほら、この本の著者でいらっしゃるんですよ!」
 なんて、大げさに紹介されて焦ってしまいました。
 「そうですかぁ。私もピアノ弾けたらなあ、と思ってるんです。」
 と、その男性。
 「あ、そうだ!ピアノ練習して弾き語りやったら?」
 と女性スタッフがその男性をけしかけています。
 「そうですね、歌をレッスンされてるんでしたら、少しコードを練習されたら弾き語りが出来るかもですね。」
 と、私も調子に乗って言ってみます。
 「どうやったらいいんですか?」
 その男性、なかなか積極的です。
 「そこにピアノありますから、ちょっとやってみますか?30分コード奏法講座!」

 って訳で、やっと本日のテーマになってきました!

 一緒にピアノまで移動。ピアノの前に掛けてもらいます。
 「歌のレッスンされてるんでしたら、ピアノのド、レ、ミ、ファ…位は分かりますよね。ちょっと弾いてみてください。」
 おぼつかない手つきでド〜からドまで(OK!)
 「コードではこの鍵盤を英語読みでC、D、E、F…って言いますから、まずこれを覚えましょう。」
 「次に、鍵盤を1個おきに押さえてみてください。」
 …そうそう、そのパターンを一つずつ横に平行移動して、っと。
 「ほら、もうコード弾けてるでしょ!これがコードC、これがコードDm、…」
 こう弾いて、ド・ミ・ソって聴こえたらメジャーコードです。どの鍵盤から始めてもド・ミ・ソって聴こえる組み合わせがあるでしょ。それがメジャーコード。で、ミを半音下げると…、ほらマイナーコード。
 「あ、そうかぁ!分かった!」
 さすが、歌をレッスンされているだけあって話が早いです!

 「じゃ、右手で今のコードを弾きながら左手でルートを弾いてみましょう。」
 ジャーン!
 「おおー、イイ感じ!」
 「でしょ!」

 ここで、女性スタッフが1冊の曲集を持ってきました。
 「これ練習したら?この曲知ってるでしょ。コード簡単だからすぐ弾き語り出来ますよ。」
 「とりあえず今の要領でジャーン、ジャーンってリズム刻んでたら弾き語りはOKですからね!」
 「よっし!」

 その男性、いきなり興奮した顔で立ち上がりました。
 「さっき、あなたの教則本もある、って言ってましたよね。どこに売ってますか?」
 「はぁ、この近くだったら蔦屋書店とか…。」
 「買ってきます!」
 「えっ!今から?」
 その男性、いきなりコートを掴むと店を飛び出していきました!
 「わぁ、すごいですね、あの人!」
 「そう、あの方、行動が早いのよ!」

 って訳で。30分コード奏法講座のはずが15分コード開眼講座になってしまいました!

 数日後、その方からメールが。
 「先日はありがとうございました。目からウロコの本、2冊買いました。練習してみます。」

 わぁ、こちらこそありがとうございます!このスピード感、すごいですね!練習されて何か分からない事がありましたらいつでもお問い合わせください。
 また、あの店でお会いしましょう。その時は、素敵な弾き語り、聴かせてください!

(続く→随時更新)

an弾手(andante)

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 随時、このコラムの中で取り上げてみようと思います。このコラムはコード奏者超初心者から中級の入口位の方を想定していますので、その範囲ならどんな内容でも結構です。メールお待ちしています!
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ちょっと、ひと言。

 先週はお正月早々、うれしい電話が2本。ひとつは講談社から。「40歳からのピアノ入門がまた増刷になります。」わっ、ありがとうございます!さすがに発刊当初の勢いはありませんが、着実に売れ続けてくれているんですね。感謝です。
 もうひとつはドレミ楽譜出版社から。「憧れの洋楽スタンダードですが、3月の新刊予定に入れていいですか?」はい!こちらもありがとうございます!原稿は正月休みと先日の成人式連休を使ってなんとかアップ!発送しました。掲載曲の著作権の都合でまだ多少原稿差し替えの可能性はありますが、山は越したかな。3月には本の形になって皆様に見ていただけそうです。感謝、感謝です。

 
−an 弾手−


第249回「50過ぎのおじさんからのご質問」 [2009.1.27]

 先日、読者の方からのお便りとご質問のメールが届きました。ご本人の了解をいただきましたのでご紹介しましょう。

 an弾手様

 はじめまして。
 小生51歳のまさに先生のお書きになった本にぴったりの”お父さん”です。
 1ヶ月ほど前に、「目からウロコのピアノ速習法」を本屋で見つけ、これなら自分でも出来るんじゃないかと思い購入しました。

 子供がまだ小学生(かれこれ10年以上前だったか ほとんど記憶がさだかではありませんが・・)の時、近所でピアノを習わせていましたが、ピアノの先生から「お父さんもどうですか?クラッシックじゃなく、ポピュラー音楽でもいいですよ」という甘い誘いにのり、習い始めました。”ある愛の詩”などを数ヶ月練習しましたが、結局は挫折して、半年くらいで辞めた経験のある者です。

 昔、フォークギターを弾きながら歌っていた経験があるので、コードとリード・シートは馴染みがあり結構とっつき易いと思いました。
 まず目からウロコは左手はルート+5度+8度で全てのkeyが(メジャーでもマイナーでも同じで)弾けてしまうことでした。他の教本では左手はルート+3度+5度のコードを弾くように書いてあるのですが、左手を見ないでも弾けるようになる前に挫折して、諦めていました。
 しかし、今回の方法では、C〜Bの7個の場所が押さえられれば左手はとりあえず弾けてしまうことで、私にも出来ました。

 話が長くなりましたが、ここで初歩的な質問をしたいのですが・・・

 教本には左手の説明が良く書いてあり、指使いも書いてあるため指の動かし方は分かりました。(指が動くかはこれからの練習しだいですが・・・)
 次に肝心の右手でメロディーを弾くことになるのですが、右手の指の使い方が分かりません。ピアノ教本には指の番号が書いてある楽譜もありますが、いろいろな指から始まっていたり、同じ音でも指が替わったりしています。次の音を弾くのに都合のよい指使いにしているのでしょうが、素人にも分かり易い決まりがありましたら、是非ともご教示いただければ幸いです。

 50過ぎのおじさんより

 私の本を買っていただいたのも嬉しいのですが、こうやってメールをいただくのもまた本当にありがたいですね。自分に置き換えて考えてみると本の著者にわざわざメールを送るというのは結構勇気がいりそうですものね。
 早速、返事をお送りしました。

(an弾手からの返事)

 50過ぎのおじさん 様

 はじめまして。
 メールいただき、ありがとうございます。
 拙著お買い上げいただいたとのこと重ねて御礼申し上げます。

 数ヶ月のピアノ経験、そしてお若い頃のフォークギター経験、まさに、あの本の内容にぴったりの読者でいらっしゃいますね!
 左手のパターンについても良くご理解いただけていると感じました。本ではC〜Bの7個の場所で説明していますが多分、改めて言わなくてもお分かりと思いますが実際はそれ以外にもルートが黒鍵になるコード(C♯とかB♭とか)でも左手の形は全く同じでOKですね。但し、dimやaugや♭5が付いているコードの時には人差し指を半音下げたり上げたりになります。

 さて、お尋ねの右手です。
 右手は左手のように決まったパターンがないので特にルールを書いていません。
 クラシックでは楽譜に弾くべき音が全て書いてありその通りに弾くので、おのずと右手の指使いが決まってきます。しかし、コード(リードシート)で弾くときは弾く人によってどんな弾き方(アレンジ、音の使い方)になるかは千差万別です。そのため、弾きながら自分のアレンジに合わせて自分で弾きやすい指使いを工夫することになります。
 もちろん、おっしゃるように次の音を弾くのに都合のいい指使いにする訳ですが、あらかじめルールを決めてその通りにすれば全てのアレンジでうまくいく、というのはなかなか無いわけです。
 メロディーを単音で弾いていく時の指使いと、メロディーの下にコード構成音を加えていく時の指使いは当然変わってきます。コード構成音を加えていく時はほとんどメロディーが一番高い音になりますからメロディーラインは小指か、それに近い指に(自動的に)なります。ルールと言えばそれ位です。
 どうか、ご自分のアレンジで一番弾きやすくスムーズな指使いを工夫されてみてください。
 ただ、右手でもお決まりのパターンで弾くとき(たとえばオクターブ奏法とか、右手の華麗なるアルペジオとか)は決まった指使いになりますので本にも書いていると思います。

 ぜひまた練習されて、その後の成果などもお知らせいただければ嬉しいです。
 ありがとうございました。

 an弾手

「50過ぎのおじさん」から、早速折り返しのお返事が。


 an弾手様

 早速の丁寧なご回答ありがとうございます。
 まさか、an弾手様から返事があることは全然期待していませんでした。それが、翌日に直ぐに返事が来てびっくりし、メールを読んでいただいて丁寧なご回答していただいたことが、更にびっくりで、すごくうれしいです。

>コード構成音を加えていく時はほとんどメロディーが一番高い音になりますから
>メロディーラインは小指か、それに近い指に(自動的に)なります。

 つまり、コードの変わり目でメロディーラインを小指で弾いて、次の音が更に高い音の時は小指を鍵盤から外して弾いてしまえばいいんですね。

 右手の動かし方を指番号の書かれた楽譜を買って、覚えようとしましたが、なるべく指を鍵盤から外さないように、人差し指に弾き替えてから小指を弾くようだったので、ご質問をさせていただきました。
 右手は自分が弾き易いように動かせば良いとは、また目からウロコです。そして、吹っ切れました。自由に弾けばいいんだと!!!

 まだまだ、左手を意識しなくても弾けるレベルまでいかないので、右手だけに集中できませんが、焦らず、楽しみながら、練習を続けます。

 最後に、ホームページは著者プロフィールから見つけ、楽しく、かつan弾手様のピアノにはまった生い立ちなど、興味深く読ませていただいています。

 50過ぎのおじさん より

 お便り、そしてご質問、ありがとうございました。
 ご質問への補足ですが、コード奏法の場合、譜面にはメロディーとコードしか書いてありませんし、それをどう弾くかは演奏者の自由にまかされています。ですから弾くべき音もそして当然使う指もあらかじめ指定する事が出来ません。つまり、おっしゃるように自由に好きなように弾いて構わないし「右手は自分が弾きやすいように動かせば良い」のです。ただ、自分で弾くべき音を決めた後はそれに対する一般的に自然で弾きやすい指使いというのは当然存在します。自分で工夫してみて曲の同じ部分は毎回同じ指使いが自然に出来るように意識することは大切ですね。指番号の書かれた楽譜は、決まった音符に対してそれなりに工夫された指番号が書いてありますから、そういうものを日頃から参考にされるのはとてもいいことだと思います。
 そして、自分なりに弾きやすい指使いを工夫しながら「自由に好きなように」ピアノを楽しんでいきましょう!

(続く→随時更新)

an弾手(andante)

■Q&Aコーナーのご質問を募集しています。
 随時、このコラムの中で取り上げてみようと思います。このコラムはコード奏者超初心者から中級の入口位の方を想定していますので、その範囲ならどんな内容でも結構です。メールお待ちしています!
piano-roman@kumamoto-bunkanokaze.com

ちょっと、ひと言。

 昨日、異業種交流会の新年会で卓話を聞きました。ある実業団のバドミントンチームを、監督として日本一に導いた経験をお持ちの方。オグシオの小椋選手も社会人になったばかりの頃、指導されたそうです。で、スポーツトレーニングで想像しがちな根性論かと思いきや、全く逆の合理的で科学的な話でした。人が何かやる時のモチベーションの高め方や合理的なトレーニングの方法に加えて、礼儀や気配り、まわりの人への感謝や挨拶の大切さ(を若い人にコーチがきちんと教える事の必要性)等、日頃の職場や社会生活でも当てはまる事ばかりで身につまされました。
 ゴルフの石川選手の、高校生とは思えない立派な受け答えも、本人の素養はもちろんとしてもお父さんがきちんとインタビューの訓練もされているとか。そうして周りから認められ応援される事で選手は(人は)伸びていくんですね。納得。

 
−an 弾手−


第250回「えーっ、伴奏して下さらないんですか?」 [2009.2.3]

 「えーっ、伴奏して下さらないんですか?」
星野ひな子さんからのメール。いえ、そういう訳じゃ…。

 今年初めの某団体での新春家族会。半年前にも別のイベントでひな子さんに出演をお願いした時は委員長から
 「丸投げはダメですよ。あなたも何かやってくださいね。」
 ってクギを刺されていたので私のピアノ出番は既定の事実でした。しかし、今回は委員長から出演者の手配を頼まれただけで私の出番を促すような言質は一切なかったし…。あまり毎回自分で自分が目立つような段取りをするのもどうかなぁと思いながら、ひな子さんに選曲とカラオケの準備をお願いしたのでした。その返事が
 「えーっ、伴奏して下さらないんですか?」
 (注:星野ひな子さん=日本国際童謡館専属歌手)

 その後送ってきた曲目リスト。

 オープニング 「富士の山」(カラオケ)
 MC
 メドレー 「夕焼け小焼け・七つの子・シャボン玉」(カラオケ)
 MC
 CMソング「待宵」(カラオケ)
 MC
 「千の風になって」(an弾手のピアノ伴奏で)
 MC
 「故郷」(an弾手のピアノ伴奏で、会場のみんなと一緒に)

 今回は家族会で小さな子供さんもいること、新年会なのでお正月らしい曲もほしいこと、そして、もし私のピアノ伴奏を加えるとしても、事前にピアノの音あわせなどのリハーサルをする時間がない事を考慮して、前回ピアノ伴奏実績のある曲を私の伴奏用に入れていただいたようです。

 しかし「千の風になって」は、前回は会場の皆さんと一緒に、というプログラムだったのでピアノもメロディーをちゃんと弾くピアノソロバージョンで弾きました。でも今回はひな子さんの歌伴。だったらやっぱり伴奏用のアレンジにしないとダサいよね、って訳で。アレンジを考えなきゃ。それから「故郷」もソロバージョンでは時々弾きますが、せっかくなので会場の皆で盛り上がれそうなイントロ、間奏、エンディングを少し工夫しておかねば…。

 で、当日。
 6時開場に備えて5時前にはホテルに行ってピアノや音響の確認をしなければいけません。お昼頃、一応ひな子さんに携帯メールでごあいさつ。
 「本日はよろしくお願いします。」
 すると、
 「こちらこそよろしくお願いします。久し振りにan弾手さんにお会い出来るのを楽しみにしています。ところで今更ですが、子供さん達もいらっしゃるんでしたらポニョとかもどうかな、って思ってますが。」
 というお返事。
 「わっ、ポニョ、いいですね!今から間に合うなら是非!でも、私弾けませんよ。カラオケ持ってきてくださいね。」
 「分かりました。そうします!」
 という訳で、急遽、一曲増やしていただけることになりました。

 さて本番。
 会場が5時半過ぎまで別のイベントでふさがっていて、空いたのと同時にバタバタとピアノの搬入やら会場設営。お客さんの入場まで20分ちょっとしか無いっ。この間にピアノの確認、カラオケのタイミングの確認、ヴォーカルマイクと音響のバランスの確認などをしないといけません。とりあえずひな子さんにはピアノの横に来てもらって、アレンジしてきた「千の風になって」の伴奏と歌の音合わせ確認です。一番最後の伸ばす所のタイミングがなかなか合わず、急遽G7のアルペジオを入れることにしました。

 そしていよいよ…。
 プログラムは進んでひな子さんの登場。イイ感じでステージは進んでいきます。そして、お昼にプログラムを追加したばかりのポニョ。ひな子さんは歌いながらステージから降りて客席の子供さんにマイクを差し出したりしながら盛り上げています。私は他の会員と一緒に会場のテーブルで料理をつまんだりしながらすっかり一観客です。

 「それではここでピアノの生伴奏をお願いしたいと思います。生で伴奏をしていただくのはとてもうれしいです。an弾手さんいらっしゃいますか〜?よろしくお願いします〜!」
 ま、一応打ち合わせ通りではありますが、私はここで客席から立ち上がり、会場の拍手に送られるようにピアノに向かいます。

 まずは「千の風になって」。ゆっくりした曲なので、テンポが走ってしまわないようにひな子さんの歌も良く聴きながら弾いていきます。そして最後。さっき決めたばかりのG7のアルペジオだ。
 しっかし!
 続くエンディングに転調して入るタイミングに気を取られ、遂にここのアルペジオは不発!残念ですが曲の流れとしては違和感は無かったはずなので、まぁいいことにしましょ。

 「千の風になって」が終わったら、後は会場の皆と歌う「故郷」。
 「会場の皆様、どうぞ、ステージにも上がって一緒に歌ってください!」
 とひな子さんが呼びかけている間、私はピアノでコード進行のパラパラ即興のBGMです。
 これはステージ進行の間を持たせる効果と、簡単な割には自由にピアノを操っている雰囲気が出せて素人ピアニストのハッタリにはもってこいのテクニック?と、密かに重宝している方法です。弾いている自分でも気分にゆとりが出来るので、次の曲への指と心の備えにもなります。

 ステージいっぱいにお客さんも上がったところでタイミングを見てBGMのコードを曲のKeyのドミナント・セブンス(この場合は曲のKeyがFなのでC7)に持っていき、そこからイントロを弾き始めます。後は、会場も一緒に盛り上がりながら「故郷」を歌い終わり、4小節のエンディングとコードFの軽いアルペジオとコードF69で締め。

 さすが、星野ひな子さんの徐々に会場を乗せて盛り上げていくテクニック。最後は会場一体となって満場の拍手で終わる事が出来ました。

 私はたった2曲の伴奏でしたが、今回もいい経験をさせていただきました。ありがとうございました!

(続く→随時更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。

 遂に2月突入です。
 12月の忘年会、1月の新年会と続いた宴会の季節も、2月に入っただけで少し空気が違って感じるのは何故でしょうね。まだまだ風は冷たいのに気分だけはやがて来る春の匂いにソワソワし始めているようで、自分でもおかしいです。
 このところ公私に渡りいろんなことがあり過ぎて頭の中がグチャグチャになってますが、季節と共に何となく気分も軽くなってきそうな気がするのは、うれしいこと。
 2月の空気に習って、さりげなく新しいことに挑戦してみるのも、いいかも、ですね。

 
−an 弾手−

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