私と県劇
平成24年、開館30周年を迎える熊本県立劇場。
節目となる30周年に向けて県劇で上演された思い出の舞台を、
熊本を拠点に活躍されている様々な舞台芸術関係の方に
振り返っていただきます。
熊本市民ふるさと芸能文化祭実行委員長 宮家 陽一
Vol. 18
熊本市民ふるさと芸能文化祭実行委員長
宮家 陽一
 今年の10月で29回目を迎える「熊本市民ふるさと芸能文化祭」。県劇ができたのがきっかけで当時の大江校区自治連合会長から「住民が参加できるイベントを作りたい」との発案があり、県劇開館の翌年、住民が企画・運営・演出まで全て行なうイベントとして始めました。
 10年ほど前から現在の「熊本市民ふるさと芸能文化祭」と銘打ち大江校区に限らず市内全域から出演の希望を募っています。今では午前10時半から午後4時まで50団体以上が参加し、日舞や歌謡曲、手話ダンスなど次々と披露する一大イベントになりました。この文化祭では市民のお祭りという趣を大切にしており、日舞の名取の方も本名で出演されます。80代のサックス奏者の伴奏で同じく80代の方が歌った歌謡ショーではマイクを握っただけで拍手喝さいが起きるなど、様々な方に脚光を浴びる機会があるのも文化祭のよさだと感じています。
 永年この文化祭をやってきてひときわ強く印象に残っているのは津軽三味線奏者の高ア裕士さんの演奏です。縁あって何度かご出演いただきましたが腹の底から震わせる弦の響きにすっかり魅了されました。いまや全国区でご活躍の高アさんに対しては、祭りに参加した私たちみんなの代表のような親しみを感じています。
 私はクラシックも好きで、世界的な楽団のコンサートを聴きに、年に何度も県劇に足を運んでいます。その同じ舞台を使って、市井に根差した文化事業も行える―。幅広い文化を受け入れ、地域を育んでいくのが県劇なのだと感じています。来年はふるさと芸能文化祭も30周年。節目の年ですから盛大に特色のあるプログラムをと今から思いを馳せています。
 

熊本県立劇場広報誌「ほわいえ」Vol.138より

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