県劇人
Vol.10

 スポットライトを浴びる主役の影で、舞台を支えるスタッフや名脇役、そして仕掛け人。
 楽屋や舞台袖を縦横無尽に走り回るこれらの人々にスポットを当て、舞台づくりの魅力や苦心談などを連載します。

南 迪子
3月1日、2日の両日、熊本リージョナルシアターVol.3の最後を飾る、熊本演劇人協議会による合同公演「ビバ・マンマ」が上演されます。この作品は、7月から11月まで8回にわたり実施した戯曲講座の受講生10人が書いた戯曲の中から選ばれました。作者の南迪子さんは声楽家で、戯曲の執筆には今回が初挑戦。作品が誕生するまでのご苦労などを伺いました。

今回、戯曲講座を受講しようと思ったきっかけは?
 ずっと声楽をやってきましたが、いつまでも歌い続けることはできないけれども舞台には関わっていきたい、将来は創る側に立ってみたいと思っていました。演出なども勉強したいと思っていたところに戯曲講座があることを知って受講しました。

5か月にわたって講座を受講なさいましたが、作品が生まれるまでに一番苦労したところは?
 どれくらい書けば、どれくらいの長さの芝居になるのかが掴めなくて苦労しました。結局、20ページくらい削ることになりました。

今回の作品の見どころは?
 演劇は若い人向けの作品が多いと思うのですが、今回は“おばちゃん達への応援歌”というつもりで書きました。世間知らずで頼りない主人公、拓人が、おかあさんコーラスと関わったことにより成長していく話がコミカルに展開していきます。普通ではあり得ないような人達が入団してきますので、お楽しみに。中高年はもちろん、若い人達にも見て頂けたらと思います。

熊本県立劇場広報誌「ほわいえ」Vol.82より

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