私と県劇 思い出のステージ
Vol. 11
 
中島 久美子
非営利活動法人 熊本県子ども劇場連絡会 代表理事
子どもの文化地域コーディネーター
中島 久美子

 2007年12月に世界的なタップダンサー RON×UとSUJIの「レボ・トラップ」(県立劇場主催)に子ども劇場が企画協力させていただきました。事前にタップダンスのワークショップを行ない、出演者の人柄に触れ、実体験した後に観る舞台からは、すごい力を感じました。また、乳幼児のための人形劇「ラマシャンへの道」(2006年)、「星のおくりもの」(2007年)という日本では見る機会の少ないデンマーク作品にも県立劇場との共催で取り組みました。デンマークは子どもをとても大切にする国で、日本では少ない乳幼児のための作品がたくさんあります。デンマークは九州程の大きさですが、120くらいの児童劇団があり、子どもの舞台環境が豊かです。
 子ども劇場は、今年度、創立40周年になりますが、これまでの会員の対象年齢は4歳からで、それ未満の子は「お母さんのお膝でいいですよ」としていました。でも、0歳から3歳の子どもの感性は素晴らしいです!近年は4歳未満の子どもも会員として、その作品を研究しています。小さい頃から、アーティストや廻りの人と共感するという経験は非常に貴重です。今は人と関わることが大変難しくなっています。子どもたちはとても忙しく、時間を奪われています。県立劇場のような場所で、生の舞台にたっぷり触れて欲しいと思っています。面倒でも時間を合わせてそこに行って、ゆったりと同じ空間の中で過ごすことが、とても大事なように思います。
 また、子ども劇場では地域で“遊びの場”をつくっています。1月には、子どもたちと街を散策しながら“宝物”探しをしました。県劇の近所の猫がいっぱいいる階段とか・・!?たまたま通りかかった会社に大きな柿の木があり、駐車場に置いてあったダンボールいっぱいの柿を見て「もらってこようか!」って言ってもらいに行ったら、「いいですよ!」って快く返事してくださり。柿をいただいて、そこから遊びがどんどん広がっていきました。日常の何気ないことから生まれる“物語(劇的空間)”にワクワクするこの感覚を、もっとたくさんの子どもたちと共有したいです。
 今年の3月26、27日に県立劇場と共催で「くまもと子どもの舞台芸術フェスティバル2012」を開催し、リハーサル室と練習室で一挙20作品を上演します。この機会に、多くの親子の方々に舞台を楽しんでほしいです。みなさん、ぜひ県立劇場に足をお運びください。

   

熊本県立劇場広報誌「ほわいえ」Vol.131より

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