私と県劇
平成24年、開館30周年を迎える熊本県立劇場。
節目となる30周年に向けて県劇で上演された思い出の舞台を、
熊本を拠点に活躍されている様々な舞台芸術関係の方に
振り返っていただきます。
熊本ユースシンフォニーオーケストラ指導者 山口 邦子
Vol. 15
熊本ユースシンフォニーオーケストラ指導者
山口 邦子

 私と県劇との付き合いは、丸まる30年。私が東京の音大から熊本に帰ってきた年に、県劇が開館。熊本に新しいホールが誕生し、うれしく思ったことを思い出します。県劇での初舞台は、帰熊後すぐに入団した熊本交響楽団の「第九」で1stフルートを吹かせて頂いた、開館間もない12月。とてもいい思い出です。
 「熊本ユースシンフォニーオーケストラ」は、今年で活動歴48年目、定期演奏会44回目(8月11日)を迎えます。幼いころから本物の音楽に触れ、オーケストラ活動を通して、高い人間性ある“ひと”を育てることを目的に設立した団体で、県劇とともに歩んできた30年間の思い出は数知れず。中でも一番印象深いのは、1985年から2005年まで、毎年夏に開催していた「国際青少年音楽フェスティバル」です。毎年8月上旬は県劇が全館貸切となり、世界各国から集まった数百名の若くて才能ある演奏者たちによる練習が行われていました。そのグローバルな空間に様変わりした“夏の県劇”は、子どもたちにとって、音楽の感性を磨き、音楽を通して国際交流を図る絶好の場でした。そして1990年、世界的ヴァイオリニストであるユーディ・メニューインがプロデュースする「アジア ユース オーケストラ」の第1回トレーニングキャンプを県劇で開催!今振り返っても、メニューインが熊本にやって来ること、 “アジア ユース”の誕生がこの県劇だったことは、考えられないほどの出来事です。この夏を皮切りに、ますます、ホストオーケストラとして、国際親善が活発化。数回の海外演奏の実績も残すことができました。これからも県劇とともに、成長しながら若い演奏者を育てていいきたいですね。

 

熊本県立劇場広報誌「ほわいえ」Vol.135より

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